フルートの「三点支持」と腕・顔の楽な構え方とは?
今日はお天気悪いのかと思ったら晴れましたね♪
梅雨明けはもうすぐかな・・・・・
最近、1人アンサンブルとか他の楽器とのアンサンブル動画の企画をしていますが、気付いたら前回の姿勢の記事から2か月以上間が空いてしまいました。
楽しみにして下さってる方、スミマセン。
さて、今回はフルートを演奏する際の手や腕の構え方についてです。
フルートを構える際によく言われる「三点支持」も踏まえて書いてみようと思います。
「三点支持」とは?
それは、「左手人差し指の付け根、右手親指、下あごの三点でフルートを支持する」ということです。
では、これら三点でどのようにフルートを支えるかというと、一般的に言われているのは、
「左手人差し指の付け根でフルートを自分の方(手前)に押し、右手親指と下あご(唇のすぐ下)でフルートを前(向こう)側に押す」。
「てこの原理」の様に、フルートを身体に固定する感じで支えるという理屈です。
でもこれでは横方向の力でフルートの重みを支えることになり、私の経験上、それぞれの部位にかなりの力がかかってしまい、唇や指をスムーズに動かしづらいだけでなく、腱鞘炎など負傷の原因にもなると思います。
では、楽な「三点支持」のやり方は?
それぞれの部位別に見ていきましょう。
★左手人差し指の付け根
左手でフルートの重みの大半を受け止めることが、ポイントです。
「自分の方に押す」のではなく、「フルートの重みを下から受け止める」ように、フルートの真下に人差し指の付け根が来るように構えます。
この時、手首が伸びたままだと上手く真下にこの部分が構えられないと思うので、手首を少し曲げます。ただ、曲げすぎると手首が痛くなったり指が動かしづらいと思うので、自分で負担に感じない程度にして下さい。
また、手や腕が身体に近すぎると息が吸いづらいと思うので、身体との間に拳1個位開くようにします。さらに手の位置が右過ぎても左過ぎてもやりにくいと思うので、とりあえず身体の中心辺りに構えます。
もちろん身体の大きさには個人差があるので、ご自身で調整して大丈夫ですが、大事なことは、どこか1か所だけに負担がかかることが無いように、人差し指の付け根、手首、腕、肩全部でフルートの重みを分散して支えることです。
さらに言えば、「支える」というより「乗せている」様にイメージできると良いです。
★右手親指
「前に押す」のではなく、左手に乗せているフルートが手前に転がろうとするのを支えるようなイメージです。
この時、親指を横に伸ばしてフルートに当てている方がいますが、指関節や親指の付け根に痛みが生じることがあるので避けて下さい。
手の力を抜いて指が軽く丸まっているような状態の時の様に、人差し指の下辺りに親指が来ると一番自然かと思います。
★下あご
右手と同じく、フルートが手前に転がらないように支えることです。
最初に書いた通り、フルートの重みの大半は左手で受けるので、下あごは押し付けずにただ当てるだけにすることが大事です。
そうすることで唇の動きを邪魔しないので、細かいコントロールがしやすくなります。
下あごでなく唇と説明しているものもありますが、私はコントロールのしやすさを考えるとあまり唇にかからないような位置、唇の際辺りや唇のすぐ下に当てるのが良いと思います。でも唇の厚さも人それぞれなので、これだと音が出しづらい方は、音がちゃんと出せて且つ唇がちゃんと動かしやすい位置に当てて下さい。
腕と顔の構え方は?
左手の説明で「腕が身体から拳1個分位離れる位の隙間を開ける」と書きましたが、両腕共肘を張らずに脱力しましょう。
また、「左手は身体の中心位に」と書いたのは、左手が右過ぎると右手も後ろに引くような姿勢となり、左過ぎると今度は右手が前に行きすぎたり、首を大きく左へひねらなければならなくなってしまうからです。首をあまりひねり過ぎると、呼吸がしにくく痛みも出ることがあります。
とは言え、多少左の方に顔を向けないと、今度は腕に負担がかかってしまいます。
これも人それぞれなので断言はしにくいですが、大体の目安としては、中心から30~40°位までが限度かと思います。
それからフルートを床と水平に構えると腕が辛い場合は、無理をせず腕を少し下ろして構いませんが、アンブシュア(吹奏時の口の形)とフルートの唄口がずれるとキレイな音が出にくいので、顔もフルートに合せて傾けて下さい。これもやっぱり傾けすぎると首が痛くなるので、腕とのバランスを取って下さいね。
自分の姿勢が定まったら、顔の向きに合わせて譜面を置いたり、指揮を見る場合なども顔に合わせて身体の位置を置き直してください。
最後に・・・・・
フルートは横笛のためアンバランスな姿勢になりやすい楽器ですが、重力を上手に分散させられる構え方をすれば、身体を痛めることなく楽に吹けると思います。
何度も言うように身体の大きさには個人差があります。
上記の構え方を基本として、
★重みを分散させられる
★手で支えるのではなく、手に乗せているとイメージできる
ようなポジションをご自身で探してみてくださいね!
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